夢、幼稚園〜小学校

 

 

寝てしまった 昔の夢を見た やけにリアル まさにこうだった

 

 

ママがブチギレで殴ったり投げたり蹴ったり閉じ込めたりしたあと、私は安全な場所を求めて死にものぐるいで階段を上り、ベッドの部屋で布団の中で泣くのがお決まりだ。泣いてるとドアが開いてママが入ってくるのだが、ここで怒りがおさまっているか、おさまっていないかが問題だ。おさまっていないと布団を引き剥がされて、○○しろって言っただろ!!!!!!!という激昂を浴びながら枕でこれでもかと叩かれる。だいたい首がダメになる。

 

 

 

おさまっている時。

 

○○ちゃん、と言いながら、お母さんが私の前で膝をつく。ぎゅっと抱きしめられる。

 

「○○ちゃん、ごめんね」

 

私はというと、何を言っていいのかわからなくて、黙ったまま。さっきまで鬼の形相で怒鳴られ、ものを投げられ、殴られていた。 ママを抱きしめ返す余裕もない。

 

 

「ママのこと嫌いになった?」

 

なってないよ、と言うと、ほんとに?と訝しげな声が返ってくる。切羽詰まった声に緊張しながら、うん、と答える。ほんとに?うん。ほんとに?うん。ほんとに?うん。ママのこときらいになった?なってないよ。ほんとに?うん。ママは私の頭を抱えて目を合わせる。呆れるくらいこれを繰り返す。ママは私の世界だ。目を合わせて、うん、と、なってないよ、を、私も、呆れるくらい繰り返す。このころのママはまだエプロンをつけている。なんでもかんでも、プリンまで手作りしていた頃のママだ。

 

「○○ちゃん、ママのこと、好き?」

うん。ほんとに?うん。ほんとに?うん。ほんとに?うん。だいすき?うん。○○ちゃん、ママ大好きって言って。ママ大好き。ほんとに?うん。ほんとに?うん。ほんとに?うん。ほんとに?うん。○○ちゃん、ママのこと好き?うん。大好き?うん。○○ちゃんはママのことどう思ってるんですか。○○は、ママのこと、だいすき。ほんとに?うん。ほんとに?うん。

 

またぎゅうっと抱きしめてから、○○ちゃん、痛かった?と、さっき自分がぶん投げたケータイが当たった額を触る。ううん、と嘘をつく。○○ちゃん、血が出てる、ごめんね。ごめんね。ごめんね。ごめんね。もうしない。ママが悪かったの。もうしないよ。痛いことしてごめんね。ママ、すぐにかーっとなっちゃって、○○ちゃんにひどいことしちゃう。○○ちゃん、○○ちゃん、大好きだよ。ごめんね。ごめんね。ごめんね。ママのこと嫌いにならないで。私は黙ってママをそっと抱きしめ返す。ママ、だいすき、嫌いになんてならないよ。痛くないよ。大丈夫だよ。泣かないで。

 

1度、ママが無表情で涙を流しながら、○○ちゃん、ママがしたことを誰かに言ったらね、ママは○○ちゃんと一緒にいれなくなっちゃうの。ママいつもほんとにごめんねって思うんだよ。なのにね、かーっとなっちゃって、○○ちゃんにひどいことしちゃうの。ママ、お医者さんに行った方がいいのかなあ?○○ちゃん、ママはいつもこうなの、○○ちゃんだいすきごめんねと思うのに、かっとなってまた○○ちゃんをこうやっていたいいたいしちゃうの。病気なのかなあ?

 

これが一番怖かった

 

 

自分が閉じこめたくせに、○○ちゃん!!!!!!と血相を変えてフタを開けに来たこともあった。勢いよく閉じ込められていた入れ物から私を引き出し、○○ちゃん、よかった、苦しかった?○○ちゃんが死んじゃったらママ生きていけないよ、ごめん、ごめん、ごめん、、、と泣いた。自分が外に出したくせに、怖かったね、ごめんね、寒かったね、もう1回お風呂に入ろうね、ごめん、ごめん、ごめん、、、自分が蹴ったからアザができたのに、残っちゃったらどうしよう、ひどいママでごめん、ごめん、ごめん、、、と泣いた。

 

 

 

 

 

メンヘラの子はメンヘラ!解散!