何者かになれなかったけど

何者かになりたいとずっと思っていた。

 

小学校低学年の頃に県だか国だかの賞に勝手にノミネートされて何故かそのまま何賞かわすれたがとってしまい、今思えば格式高そうなホテルに呼び出され、会場内でひとつひとつ評価をしていく謎のタレントさんとアナウンサーさんに愛想を尽かし、つまらなすぎてロビーでDSをしていたところスタッフさんに○○ちゃん?そろそろ○○ちゃんの番だからね、行こうね~と言われてあれよあれよと連れていかれ、電源切れる?と言われセーブもしていないのに軽いパニックでうんと答えて消してしまった。ところから、全ては始まったのかもしれない。

 

私は文章なら特別になれるかもしれないと、誰かに見つけて貰えて、豆電球ほどでもいいからスポットライトが当たるのかもしれないと。

 

だってそうじゃなかったら高校のころ増田(はてな匿名ダイアリー)に毎日のように書きなぐって、書きまくったせいで増田に張り付いてる人にあの時のお前だろ!と文体からバレたりしなかったと思う。

 

私がいま誰かの特別かと聞かれると、それはまだ分からない。だけど、私の文を読みたがる人が居る。それだけが確かで、事実で、この上なく幸せなんじゃないかと最近思う。

 

私が取った賞のとき、もう何を書いたのかもよく覚えていないが、謎のよく分からない評論家の人が、こういう時期あるんですよね、でもそれを言葉にできる子は少ないから、とベタ褒めしてくれたことを覚えている。この子は文が上手ですね、これからも書いて欲しいですねと。名前を覚えていたら美談だったかもしれないが、申し訳ないことに苗字も出てこない。

 

23歳になった私に、才能は、多分ない。だけど、普通に生きるよりは文章を書いて来た。そして、ひとつ願えるなら、あなたのそばに居たい。

 

くぴぽのまきちゃんのブログを読んだ。からこれをかいているのだけど、私は彼(と呼ぶべきか、彼女と呼ぶべきか、有識者は教えて欲しい)のことを全くと言っていいほど知らなかったが、文章がすごく上手だと思ったし、わたしにつうじるところがあるんじゃないかとおもったのだった。