拝啓❤、1️⃣

 

ミキティー本物さんとの日々

 

 

 

 

 

ミキちゃんは真剣な顔をする。「あんたの文、超いいよ」と言いながら手を握ってくる。「うそぉ」と言いながら優しさに呆れてちょっと笑ったら、「ほんと!ほんとだよ!すっごい好きなの、あたし、」って、目をちょっと見開いて口から必死に言葉を出すミキちゃんを見て、「あ、ほんとのこと言ってる」と思ったんだった。さすがにもう読んでないでしょ。先に言っておくけど、責めても見くびってもないよ!(笑)これも届くなんて思ってないの。確かに読んでくれていた時間をくれてありがとう。自宅のトイレで私のブログを読んでると聞いた時は本気で笑ってしまったよ。ミキちゃんはまとめ読みするタイプなんだもんね。言ってたじゃない、あの日。なんで更新したの知ってるの、ブクマしてたの?なんてこれは自惚れすぎかな。

 

 

ある日の特典会、カーテンの中に私が入ってきた途端、読んだ、と言ってくるミキちゃん、会えない間に送った文は一つだけ。ブログじゃなくて、リプに貼り付けたメモのスクショ。直ぐに消したあの文章を、まさか読めたと思わなかった。私が驚く前に、前のめりになって必死な顔で言葉をくれた。ちゃんと読んでないと言えないこと。

 

ーー、あんたの曲だから、と私の手を掴んだミキちゃんの顔、今でも思い出せる。

 

「思っていいよ。あんたの曲って、思っていいよ。だってそうだもん、ちゃんとあんたの曲だから、ねえ、あれはあんたの曲よ」

 

書いたあたしが保証する、とでも言うような真剣な顔だった。

 

送ったのは、ミキちゃんへ、ごめんね、この曲、私のための曲なわけがないのだけど、私の曲のように聞こえるよ、あのね、こういうことがあったの、こう思ったのーーーという、他人にとってはきっとどうでもいいこと。

 

この人にとってはどうでもいいことじゃなかったんだ、と思った瞬間、あぁ私この人のこと見くびってたんだ、と思った。ミキちゃんの許容する愛の範囲を、私は勝手に狭めて見ていた。申し訳ないことをしたなと反省した。

 

 

 

初めてミキちゃんの目をちゃんと見て自分の気持ちを口から出せたのは、初めてのライブから3ヶ月もあとだった。その日のライブは本当に本当に私へのベクトルががっちりとはまっていたライブで、あまりの感動に二丁魁を作りだし歌詞を書き振りをつけプロデュースをしているミキティー本物さんにこの気持ちを言わなくては!という気持ちでいっぱいだった。

 

特典会の最後で、ミキちゃんの目を見て、「ミキちゃん、今日のライブ、ほんとによかった、楽しかった」と言ったら、ミキちゃんは、面食らって照れたように「、、うん」とだけ言ってはにかんだ。

 

伝えられたことに満足した私が、「ありがとう、じゃあね」と言って離れた瞬間、ねえ!と大きな声で引き留められて、「ありがと、ありがとう、ありがとうね、ねえ、○○、ありがとう」って、私の何倍ものありがとうを返されてしまって、私のほうが照れてしまった。

 

 

「あんたがいてくれないと嫌だからね」

このときはほんとに驚いた。私めずらしく本当に何も言わなかったのになあ、どこにも何も書かなかったのに、言わなかったのに。ライブが楽しすぎてどうでも良くなったの、だからニコニコしながら特典会に来たのに、強がりだと思ったのかな。ミキちゃんにはお見通しだったのかあ

 

 

ミキちゃん、だいすき、の答え、これからもずっと一緒よ、なんて、一生アイドルやる人の解答としては満点すぎない?いつもありがとうはこっちのセリフです。